門井慶喜さんの家康、江戸を建てるがとてもおもしろい、そして勉強になります。

豊臣秀吉により当時、未開かつ水害が多く不毛と呼ばれていた江戸に飛ばされた家康は、
『手つかずの関東には未来がある』と言い、
江戸を日本最大の都市にするビッグプロジェクトを立ち上げます。

家康の描いた未来へ向けて家来や職人達が、
川を動かし、小判で革命をおこし、石垣を作り、天守閣を建てる
その戦いを描いたノンフィクション小説です。

今と比べると天と地ほどの科学技術の発展の差があるなか、
あるものを活かし、知恵を絞って難問と向き合い、試行錯誤しながら解決していく様は、
面白いし、大きな仕事はこういう風に進めるのだなと勉強になります。

話はダイナミックでありながら、
当時の人の生活や心境が想像できる細やかな描写も良かったです。

そして家康は保守的な人だと思っていたんですが、
ベンチャー精神溢れて粘り強くやり抜く事が出来る人なんだと
イメージも変わりました。

是非読んでみてください。